母のお触れ
いい?
神社仏閣に
行ってもいいけれど
お参りだけはしちゃダメよ
母は
私が小さい頃から
口をすっぱくして言っていた
娘が30歳になる
今でもお触れは変わらず
常にことあるごとに
私に言い聞かす
何故こんなにも
お参りするというのか
それは家が
祖母の代から続く
仏教徒だから
宗派が違う神社仏閣に
お参りをすると
いつも良くないことが起こる
だからお参りするな
と、いうもんだ
良くないことというのさ
別の宗派の神社仏閣のお守りを
身につけていたら、交通事故に
遭いそうになった
原因不明の高熱に見舞われた
などである
紐付けようと思えば
紐付けられる
が、関係ないと
一蹴することも出来るだろう
そして私は
仏教徒でありながら
信仰深くはないので
正直、どうでもいい
それが本音
もっといえば
神様は宗派の違う場所へ
お参りしただけで怒るのか?
という疑問
それに宗派は違えど
来たからには挨拶をせねば
それこそ失礼なのでは?
とさえ思う
私もいい大人なので
別に母のお触れを守る必要もない
だけど、何故か
その約束を破れない
もう、一種の呪いだと思う
破れないのは
何も何かが起きるかも
という不安ではなく
約束を破ってしまった
という罪悪感が
あるかもしれない
親から受けた
洗脳という教えは
長く染み付くので
どうしたって拭い去れないのだ
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