女はいつだって女優


友人M氏の進言。

「ワタシの彼、どこかちょっと頼りないところがあってね。でもそういうのって面と向かって言えないじゃない?だから、本当はこう......喉にまで出かかってる言葉をグッと飲み込んで、『あなたなら大丈夫!』って応援するのよ。ほんと、女っていうのは常に女優でいなくちゃならないのね


言葉選びのセンスが著しく高いM氏の『女は女優よ」発言に思わず笑ってしまったが、確かにそうだ。概ね同意である。なんでもかんでも思ったことを言えばいいという問題でもない。それこそ先日の相手を否定してはいけないというテーマでもお伝えしたが、良かれと思って伝えたことが相手からすれば傷つく一言である可能性もあるからだ。


......が、そのいっぽうで、あるブログに書いてあったことにハッとさせられた。『溺愛される女はつねにわがままであれ』と。言いたいことを我慢するな、相手に遠慮するな、嫌われるのを恐るな、自分ファーストな人生を生きろ。ただそれだけで、溺愛されるのだ。とのこと。


なんと素晴らしい道理であろうか。わがままに生きるだけ愛されるなんて羨ましい。しかも、まぁ言わんとすることもよく理解できる。要は男は基本的に女性を追いかけたい本能があるので、好きな相手に遠慮して尽くし過ぎてしまうと男の狩猟本能を阻害させてしまう。そのため、結果的に付き合う前に飽きられてしまう状況に陥ると。確かにそうだ。納得の拍手を贈りたい。


しかし、この2つの意見はどちらも賛同できるが、どちらも相反する結論である。実際に、男性から愛されるのは「言いたいことを飲み込んでまで相手の求める女性像を演出する女」か「言いたいことを我慢せずとも好き放題に生きる女」か。あなたはどちらだと思う?


私は、半々の要素が女の勝ちパターンだと思っている。


演じるだけでは、自分を下げてしまう。

わがままが過ぎれば、いつの間にか離れられてしまう。


だから演じることの中にも、自分の意見をうまく織り交ぜていく必要があるし、わがままな中にも相手を認め受け入れる姿勢は忘れてはならない。その絶妙なさじ加減を相手のボルテージに合わせてうまーく微調整できるのが良い女なんだろう。


すんごい難しいわ、これは。だって『あっ、急にそっけなくなったわ。じゃ、連絡控えよう』と引いてみたかと思えば甘えた感じで『〇〇くんってカッコイイ♡』といって見せたり。俺のこと、好きなの!?好きじゃないの!?どっちなの!!!???


みたいに思わせるんでしょ?こんなん大変だわ、まったく。

何が大変って、駆け引きってやろうと思うと不自然さが生まれて結局、駆け引きしてるのがバレて「ないわー」ってなるのがオチ。だから誰も彼もが無理にやろうってやって良いテクニックではないのだろうけれど。でも、まぁ......そうだよね。


殊勝でいようが、ワガママでいようがどちらにしても、理性を働かせながらそういう自分をコントロールしている時点で「女が女優である」ことに変わりはなかったっていう話。M氏よ、肝に命じます。






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