思い通りにいかないから心が磨かれる。


人生は思い通りにはいかない。

だけど、思った通りになる。


8年前に出会った50代のおじさんに言われた言葉。

25歳の私は、その言葉をなんとなく分かったフリをして

ウンウンと頷く。


だけどその言葉の意味することも

よく分からないままに8年の月日が経って

ようやくその言葉の端っこを捉えられたようにも思う。


あぁ、そうだなぁ。

人生は思い通りにいかない。

でも、思った通りになるんだなぁ。


夏の終わりの深夜にしみじみと。

深々と、8年前の言葉を振り返る。


人生は思い通りにいかない。

それはそうだ。


人も物も自分の都合のいいように動いちゃくれない。

だからしんどいんだ。だから、苦行なんだ。

だから、結婚は墓場と言われるんだ。


しかし、思った通りになる。

これはきっと過去の自分が「得たい」と思った物事が

結果的に得られるようになるということ。


当時望んでいた幸せも、当時こうはなりたくないと思った恐れも

その時、その瞬間に自分の中で生み出される未来の私。


都合よく思い通りに物事は運ばないが

それでも、なりたいと思った未来があるのなら

結果的にそれはそう「思った通りになる」


良くも悪くもね。


思い通りいかないのは“過程”であり

思った通りになるのは“結果”である。


望む未来へ進む過程が思い通りにいかないのは

思った通りの未来をつかむための試練ともいえよう。


例えば私の場合8年前に願ったこと。

それは「自分の力でご飯が食べられるようになりたい」だった。


それは会社に属さないということ。

自分の良いと思う働き方で働くということだ。


今この時点で結果を言えば

その私の願いは“思った通り”になった。


ただそれまでの過程は何一つ

思い描く通りにはいかなかった。


当時自分が考えるような働き方ではない。

一緒にいて欲しいと思っていた友達も恋人も

もういまはいない。


恥辱・屈辱・喪失感・虚無感・不安や恐れ。

思い通りにいかないことでたくさん味わった。

それが8年後、思った通りの未来を運んできてくれた。


きっと人生とはこの繰り返しなのだろう。


何一つ思い通りになんていかない。

誰かをコントロールしようとすることもできない。

けど、それは自分の心を磨く上で必要なことであり

私が望む思った通りの未来を得るための試練である。


思い通りにいかない憤りがなければ

思った通りの未来をつかもうと努力しないじゃない?


だから今、思い通りにいかなくても大丈夫。

思った通りの未来は、絶対手に入るから。




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